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第二十六章 軽い気持ちで・・

天気の良い土曜日のひととき。上野アメ横まで買い物に出かけた帰り、二人の前に、とても興味深いものが目に入る。

看板「モデルルーム公開中!!」

「3,900万円台〜月々7万円からのお支払い」

目に入っても気にしないようにしてきた。おいしい話には必ずカラクリがある。

ただ、時間を持て余していたので、ちょっと冷やかしにはちょうどいい時間があった。

 「10分だけ」と下打ち合わせして入ってみる。大体、契約済なのに来場する客は、営業マンにとってはノーチャンスである。迷惑極まりない。だから、モデルだけ見たいと言って、お手を煩わせないようにしようと話し合った。

 「いらっしゃいませ」落ち着いた女性の声。

「モデルルームだけ少し見せて欲しいのですが、時間がなくて。」

「かしこまりました。それではおかけください。」

結局アンケートを書くことになり、尋問が始まる。

 どうしてこの物件に興味をお持ちになりましたか?

ー3つ隣の駅に住んでいるので。

 いつ頃までに購入をお考えですか。

ー未定です。

 今の家賃が勿体ないとは思いませんか。

ー特に借りたばかりなのでまだそうは思っていません。

誘導尋問的な内容で、何を引出したいか明白。いなすので精一杯。5分でもう早く帰りたくなった。

モデルルームにはなかなか通してくれない。時間がないというのが伝わらなかったのか。どうしても話し方が合わない。楽しくない。答えたくないというのが正直なところか。事務的というか機械的。悪い印象はないが、鍛えられた軍隊のような隙のなさ。

 話の途中でお断りして、後10分という事を告げ、販売員の女性は3分くらいの間、事務所に戻っていった。

 「お待たせしました。それではモデルルームのご見学はしますか。それともまたお時間を頂戴いたしまして、しっかりと説明させていただく機会を設けさせていただけたらと存じます。」

 「大体わかりましたので、こちらからその際はご連絡して、予約を取ってから

再度お伺いします。その際はよろしくお願いします。」

 来ないなという顔をしている。ちょっとどころではなく冷たい感じで出口までご案内してもらった。どうしたらここまで分かりやすいのだろう。ーA

 申し訳ない気持ちで後にした。

続く

考察

Aー この営業の人は、最初から逃げ腰の隆たちを見抜いている。何十件、何百件とこのような人が来ては買わずに帰っていく、よくあるパターンだから。時間がないのがそもそもおかしい。自分から入ってきて、すぐ出たいと望んでいる客は怪しい。これをやったことがある人、実は多いのではないか。事務所に戻った担当者は「適当にあしらって帰せ」と言われているのであろう。可能性のないお客に対しては冷たい会社も多いので、傷つきたくなければご注意を。モデルルームへは少しは覚悟して出向きたいのと、出来るだけアポイントを取るのがマナー。とはいえ、思いつきがきっかけであることが多いからアドバイスの仕方も難しい。

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