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第三十章 2LDKと3LDKの間

今回、隆と知子が購入した70㎡の間取りは、3LDKの間取りだ。洋室が3つ、キッチン、ダイニング、リビングがついている。子供がいない夫婦において、なぜ3LDKなのだろうか。

 隆と知子は、いつか子供が出来たらいいなとは思っている。一人か、二人。どうしても欲しいというわけではないし、出来たらいいなくらいの感覚。子供がいることが想像できないので漠然としたビジョンなのは仕方ない。

 2LDKの選択肢もあった。子供が一人でも、主寝室と一つ子供部屋があれば足りる。もし二人目が生まれて、子供部屋が欲しくなってくる小学校4年生くらいになると狭くなるであろう。

 最近60㎡ちょっとの狭い部屋が多いと感じていた。70㎡というのが少ない。これは建築費が高くなって、仕方なく小さく区切って総額を抑えるためと営業マンから聞いたので知っていたが、どうしても70㎡は欲しかった。営業マンもそこは譲らないことを分かってもらっていたので問題なく選べた。

考察

ただし、今から2人を順調に生んだとしても、15年前後後の話になるので、2LDKを挟んで買い替えることも考えても良かったかもしれない。

 3LDKを購入したのは、子供が生まれなかったらウオールドアを開け放して、広い2LDKとしての使い道があるから。子供が1人でも2人でも、0人でも対応できる可変性のある間取りであったため、これからの家族構成を柔軟に考えなければならない若年カップルにはちょうどニーズに合っているのだ。実際、このような2L-3Lの可変性の間取り(縦長、+ウオールドアプラン)が売れ行きが良い。

 そのうち子供も独立し、老後は2人になったとき、中古で売る際も3LDKの方が購入層は多い。売れやすくなる。選択肢としてはとても良い。そして最後は一人になるか、子供と一緒に住むか、老人ホームに移るか。家族数の変化により、住まいを頻繁に返られれば良いのだが、そうもいかない。

 日本の新築好き、中古市場の未成熟が改善され、もっと中古市場がメインになり、家族数の変化により家を取り換えやすい法改正や市場の成熟が出来れば、活発に取引されるようになるはずで、空き家問題も改善されやすくなると考える。そして、住み替え=家についてよく考えることになるので、体に合った服を着るように必要に応じた住みやすい家に皆が住めるようになるのではないかと考える。どれだけの家族がフィットしない家に我慢して住んでいるかを考えると、大きな改善の余地を感じる。

                               つづく

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